未来の教育を考える会(研究期間2019年度)

第2回未来の教育を考える会

日時・場所 1月16日(木)13:30〜16:50(ALWFロッキーセンター)
参加者 奈良女子大学 栗岡幹英名誉教授
研究協力者・所員8人中6人参加
単組・支部役員、事業団体関係者、保護者等計50人
活動内容
  • 大森 直樹さん(東京学芸大学 教授)から、講話「道徳科にどう向き合うか」を聞き、戦前から戦後にかけての道徳の歴史や道徳科で扱う資料について考えなくてはならないこと等を学んだ。
  • 小グループで、道徳について日頃感じていることや課題について協議した。

大森直樹さん

静教組立教育研究所「未来の教育を考える会」では、1月16日(木)に大森直樹さん(東京学芸大学)を迎えて講演会を開催しました。

講演の前段では、題材を扱う際の配慮について「お母さんの請求書」を例にしながら、様々な視点での解説がありました。多様な家庭環境の子どもたちがいる現在、家族愛を扱う題材については、子どもの実態に応じた一定程度の配慮が必要なこと、「あるべき家族像」の画一化につながる取扱いとならないような配慮を要することなどが挙げられました。さらに、この話の原作である「ブラッドレーの請求書」は、元々家庭における金銭教育のための保護者用教材であり、家族愛を目的とした教材ではないといった題材自体の解説があり、道徳で扱う題材について視野を広げて考える機会となりました。

後段では、戦前から戦後の道徳教育の歴史について、資料を用いながら詳しく解説していただきました。歴史については初めて聴いた参加者が多く、道徳を含めた教育や教員の役割についても再認識しました。その後、参加者が道徳について日ごろ感じていることや課題についてグループ協議を行いました。

演題 「道徳科にどう向き合うか」(PDF)

≪参加者からの感想≫

<講演について>
  • 道徳教育における歴史について初めて聴く内容が多く、とても参考になった。現場では、気付かない、知ることができないもので、もう一度じっくり資料を読み返していきたい。
  • 安倍政権の教育への介入や改憲への動きについて心配していたが、講演を聞いて課題がよくわかった。何事も命じられた通りに教えるのではなく、自分の目で見て、考えてとりくみたいと思った。
  • 普段聞くことのないテーマでの講演を聞き、改めて教員の役割の重みを認識することができた。子どもの健全な成長に向けて、視野を広げ、研修を深めていきたい。
<グループ協議について>
  • 各地区の道徳へのとりくみを聞き、問題点や本来あるべき道徳の姿について考えることができた。
  • 小、中、保護者の立場からの様々な視点の意見や考えを聞くことができた。今回のように道徳について協議する場はとても大切だと思う。
<その他>
  • 教員が広く知識を獲得するこのような機会が本当に貴重だと感じた。

第1回未来の教育を考える会

日時・場所 8月29日(木)13:30〜16:45(ALWFロッキーセンター)
参加者 奈良女子大学 栗岡幹英名誉教授
静岡大学 山本義彦名誉教授
研究協力者・所員8人中7人参加
単組・支部役員、事業団体関係者、保護者等計76人
活動内容
  • 前川喜平さん(元文部科学事務次官)から、講話「これからの日本、これからの教育」を聞き、日本の教育の現状、教育と政治等について学習した。

元文部科学事務次官 前川喜平さん、教育を語る!!

前川喜平さん

静教組立教育研究所「未来の教育を考える会」では、8月29日(木)元文部科学事務次官 前川喜平さんを迎え講演会を開催しました。前川さんは、平成の30年間の教育を総括するとともに、憲法、教育基本法に則った教育の在りようを説明し、教育が時の政治家たちの考えや思惑によって歪められてはいけないということを力説されました。

平成の30年に限らず戦後教育を通じて「価値観の間の綱引き」みたいなものがずっとあるんです。一つは、要するに個人に重きを置くか国家に重きを置くかという綱引きです。もう一つは、公共と競争です。この二つの綱引きが常に起こっています。…略…「個人よりも国家が大事だ」という思想は、しょっちゅう頭をもたげてくるし、今非常にそれが強くなっていると思います。…略…

小泉政権からは、教師も子どもたちも競争させれば全体がよくなるんだという考えが強くなってきました。国家に重きを置く「国家主義」、競争に重きを置く「新自由主義」です。こういう国家主義と新自由主義の考え方が非常に強くなっています。…略…とても心配です。

詳細はこちら(PDF)

≪参加者からの感想≫

  • この国・地域の未来を明るく拓いていく「力」をつけるために、子どもが主体的な学習者となるよう、教員としてどのようなことができるかを考える時間となった。
  • 日本の教育がこれほどまでに政治と強いつながりがあり、政治の影響を受けているとは思ってもみなかった。
  • 今起きていることが、数年前の出来事ではなく、数十年単位で様々な思惑が絡んで法や条例が変えられてきたのだということを感じた。
  • 学力テストや調査では測ることができない部分を大切にしていかなくてはならないと思った。
  • 教育や子どもを守る手だては、政治学習の充実、組合活動の充実であると感じた。
  • 子どもたちの現状、そして将来を考え、どう育てていくかということを我々教員がもう一度議論しないといけないと感じた。

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