未来の教育を考える会

2020

未来の教育を考える会(研究期間2020年度)

「未来の教育を考える会」では、これからの日本の教育の姿を考える研究をすすめています。今年度は、教育はどうあったらよいか、教え・学ぶということはどういうことか、どういう子どもたちに育ってほしいか等、教育や学校の根幹・本質に関わることに焦点を当て、研究をすすめています。

第2回 未来の教育を考える会

日時・場所 12月11日(金)13:30~16:30(Web会議)
参加者 奈良女子大学 栗岡幹英名誉教授、静岡大学 山本義彦名誉教授
研究協力者・所員、単組・支部役員、事業団体関係者等 計40人
活動内容
  • 木村泰子さん(大阪市立大空小学校初代校長)から、講話『「みんなの学校」が教えてくれたこと~すべての子どもの学習権を保障する学校をつくるために~』を聞き、子どもが育つ学校づくりについて学習

12月11日に木村泰子さん(大阪市立大空小学校初代校長)を講師に迎え、Web会議システムを利用して講演会を開催しました。

演題 「みんなの学校」が教えてくれたこと ~すべての子どもの学習権を保障する学校をつくるために~

木村泰子さん

新型コロナウイルス感染症の感染が拡大している状況を鑑み、木村さんは大阪から、組合員は各地区教育会館からリモート参加しました。初めに映画「みんなの学校」に登場した子どもたちの映画には描かれなかった姿やその後の様子についてお話いただきました。さらに「子どもを育てる」学校から「子どもが育つ」学校をつくるために、大空小学校での具体的な実践をお話いただきました。「反省よりもやり直し」「子どもを主語にする」「熱心な無理解者になっていないか」等、心に残る言葉がたくさんあり、これまでの教員生活をふり返ったり、今後を考えたりする機会になりました。

講演記録

  • 聞いていて、気持ちがすっきりするような講演会だった。木村先生の子どもを愛する思いが、画面からも伝わってきた。教育者として、軸がぶれないとはどういうことなのか、学ばせてもらった気がする。教員としての自己満足ではなく、子ども中心の教育活動をされてきたのだと感じた。「子どものために」の断捨離、子どもにとっての本来の大切な学びとは何なのか、考えさせられた。
  • 「子どもを主語にする」「子どもの事実から問い直す」など、子どもが育つ学校にしていくためにどうするかを教えていただいた。今までの自分の学級経営をふり返り、何人かの子どもの顔が浮かび、その子や周りの子どもたちが育っていたのだろうかと改めて考えさせられた。「すべての子どもの学習権を保障する」という理念。自分は本当に「すべて」の子どもが見えていたか。子どものためと言いながら自分のためになっていなかったか。反省ではなく、やり直しをしていきたいと思った。
  • 木村先生が話される一つ一つの言葉が心に響いた。「合理的な排除」私が行ってきたこともそれだと思い心が痛んだ。すべての「人」が当事者で「人のせいにしない学校」こそが、649※1という数字を0にするために必要なのだと思う。そのためにまずは自分の考え方や姿勢からやり直していきたい。「10動いたら6~7は失敗する。3つ成功すればいい」その言葉を胸に行動していきたい。

※1 2018・2019年度(2年間)の子どもの自殺者数<文科省調査>

第1回 未来の教育を考える会

日時・場所 7月3日(金)13:30~15:30(ALWFロッキーセンター)
参加者 奈良女子大学 栗岡幹英名誉教授、 静岡大学 山本義彦名誉教授
研究協力者、所員、単組・支部役員 計40人
活動内容
  • 映画「みんなの学校」の鑑賞
  • 映画を観て感じたことや疑問を中心にフリー協議

新型コロナウイルス感染症への対応として、参加者数を会場人数の3分の1に制限し、大阪市立大空小学校を舞台にしたドキュメンタリー映画「みんなの学校」の上映を行いました。

すべての子供に居場所がある学校を作りたい

大空小学校がめざすのは、「不登校ゼロ」。ここでは、特別支援教育の対象となる子も、自分の気持ちをうまくコントロールできない子も、みんな同じ教室で学びます。ふつうの公立小学校ですが、開校から6年間、児童と教職員だけでなく、保護者や地域の人もいっしょになって、誰もが通い続けることができる学校を作りあげてきました。

映画「みんなの学校」公式サイトより

映画について
  • 学校のみんなと観たいなと強く思う映画だった。理想を追うからには映画にうつらない苦労もあるのだろうと感じた。支援を必要とする生徒に視点が集まる中、その他の子どもの思いを聞いてみたいと思った。
  • 印象に残っている言葉、状況がたくさんあった。どんな環境をつくるのかで、子どもたちの教育は大きく変わるんだと改めて感じている。その環境をつくるのは人だと重く学ぶことができた。また何を大事にすべきか考えさせられた。
  • 映画の中で木村校長の言っていた「その時その時は本物。その点と点をどうつなげていくか」というところが心にささった。今日の映画を見て、学校は育てる場所だということを実感した。何かが起きることをおそれ、ことなかれ主義になっていた自分自身を反省した。人との関わり合いの中で子どもたちを育てていきたいと思った。
  • 本気で子どもたちにぶつかっていく先生方の姿にとても感動した。自分が教員をめざしていた頃、こういう教育活動に憧れていたことを思い出し、いつのまにかに変わってしまった自分の姿をふがいなく思った。失敗を許し、失敗から学ぶ子どもたちがこんなにたくましく育つ姿を見て今の学校の失敗を許さない、失敗を非とする教育は子どもを弱くさせてしまっている気がした。
  • 本気で子どもたちにぶつかっていく先生方の姿にとても感動した。自分が教員をめざしていた頃、こういう教育活動に憧れていたことを思い出し、いつのまにかに変わってしまった自分の姿をふがいなく思った。失敗を許し、失敗から学ぶ子どもたちがこんなにたくましく育つ姿を見て今の学校の失敗を許さない、失敗を非とする教育は子どもを弱くさせてしまっている気がした。
グループ協議
  • 小中の垣根、それぞれの立場の意見を聞くことができ非常に有意義だった。こういう時間を様々な先生方に体験してもらいたい。たくさんの意見を聞き、たくさんの世界を見、より多くの知識を得る時間が現場の教員に足りない。
  • いろいろな先生方の話を聞けて自分の考えがより広がった。すべてが大空小学校のようになるのは不可能だが、何か現状を考えていくものがあるのではないかと思った。子ども一人一人を大切にしていくという原点は同じではないかと思う。これからも子どもを大切にした教育をしていきたいと感じた。
  • みなさんの感想や考えを聞いて映画の内容について改めて深く考えることができた。学校長の考えや学年主任の考えによって学校は変わっていくので、教員が育ち、風土がつくられるよう、自分の立場でできることにとりくんでいきたい。